■認知運動療法

認知運動療法とは?
認知運動療法(cognitive therapeutic exercise)とは、1970年代にイタリアの神経科医Carlo
Perfetti氏によって開発された運動機能回復のための新しい治療アプローチのことです。それは、「運動療法の目的は運動の認知過程への適切な介入である」という理念に基づいて開発されています。
一般的にリハビリというと、主流は関節運動や筋力強化に主眼を置いた米国式であり、動かなくなった関節や筋肉が固まらないように動かします。これに対して、認知運療法は「麻痺は脳の損傷が原因」という考え方に立って、知覚したり、判断したり、言語化したりすることを訓練します。そのため、激しい動きや痛みは伴いません。療法士は脳をいかに使うかを徹底的に教示し、患者様には体を使って考えてもらいます。
認知運動療法における治療アプローチとは?
認知運動療法における治療アプローチは、療法士が患者様の障害に応じて「認知問題」と呼ばれる課題を作成し、患者様がそれに答えるという形が基本となります。
この背景には、認知運動療法における運動の捉え方が従来とは大きく異なるという事実があります。それは、運動は身体が外部環境と相互作用を行うための手段とみなされ、それを実現しているのは脳における運動の認知過程である考えられているからです。
認知過程とは?
認知過程とは、脳が身体と環境世界との相互作用に関わる情報を処理して経験を蓄積し、それを他の場面で活用することで次の相互作用の特性を変化させて、あらゆる環境を身体とのコミュニケーションの対象としていく過程のことです。それは、知覚・注意・記憶・判断・言語から成立しています。
※写真は当院での認知運動療法勉強会風景(講師は、宮口英樹先生と山田真澄先生でした。) |